窓越しのふれあい

サ高住で暮らすご婦人
最近、小学生の女の子とのやりとりが時々出来た
最初は昨冬
婦人が住む部屋の窓下につららが落ちていた
そのつららを見つけた女の子
嬉しそうにつららを持って歩いて行った
春、学校帰りの女の子に声をかけた婦人
「つららで遊んでいた子でしょ、おばあちゃん見ていたよ」
「そうです」と、女の子はニッコリした
初冬、初雪は降ったが、道端にはまだ花が咲いていた
ある朝、婦人は窓の外に花が二輪並んでいるのに気がついた
その日の午後、婦人は学校帰りの女の子に声をかけた
「この花、あなたが並べてくれたんでしょう?ありがとう」
「うん」と、少し照れ臭そうに女の子は頷いた
時々、短いやりとりが窓越しに交わされている
そんな話を聞かせてくれる時の婦人の表情はとても穏やかである